給湯管「ピンホール」の真実

なぜ、あなたの管理物件・ご自宅で「見えない水漏れ」が進行しているのか?

皆さん、こんにちは!株式会社北條設備工業所 代表の上野です!

「水道料金が急に上がった…」「なんだか壁が湿っぽい…」 そんな時、多くの人が思い浮かべるのは、水道管の老朽化による水漏れかもしれません。しかし、私たちが日常的に対応するトラブルの中で、特に注意が必要なのが、給湯管に発生する「ピンホール」です。


これは、まるで針で刺したような小さな穴ですが、その「見つけにくさ」と「放置した際の被害の大きさ」は、計り知れません。特に、古い建物で銅管を使用し、ラインポンプで給湯を循環させている施設では、このピンホールが静かに、しかし確実に資産価値を蝕む「見えない脅威」となっています。

今回は、給排水設備のプロである私たち北條設備工業所が、給湯管のピンホールの実態、特に古い建物や大型施設での発生リスク、そして恐るべき放置後の末路について、具体的な事例を交えながら徹底解説します。



【ピンホールとは?】古い建物の銅管を狙う、小さな腐食の正体

「ピンホール」とは、給湯管にごく小さな穴が開き、そこから水が漏れ出す現象です。特に、古い建物で主流だった「銅管」の給湯配管に多く見られます。銅管自体は耐久性に優れる素材ですが、長年の使用や特定の環境下で、その内側からじわじわと腐食が進行してしまうのです。


ピンホール発生の「真犯人」流速と空気溜まり

給湯管のピンホール発生の主な要因は、水質や異種金属接触などです。特に古い建物や大型施設でラインポンプを使って給湯を「循環」させているシステムでは、以下の二点が複合的に絡み合い、ピンホール発生リスクを大幅に高めます。


速すぎる水流(エロージョン・コロージョン)

ラインポンプで給湯を強制的に循環させるため、配管内の水は常に速い速度で流れています。この速い水流が配管の内壁を物理的に削り取り、「エロージョン(浸食)」を引き起こします。同時に、水に含まれる成分との化学反応である「コロージョン(腐食)」も促進され、配管の肉厚が薄くなっていきます。


空気溜まりによる腐食の加速

循環配管は経路の途中で配管の構造上、どうしても空気が溜まりやすい箇所が発生します。空気が溜まると、水と空気、そして配管材料である銅が常に接触する状態となり 酸素による局部的な腐食(孔食)が異常な速度で進行します。まるで虫歯のように、一点に集中して穴が開いてしまうのです。

これらの状況は、特に大型老人ホームや病院、ホテルといった施設でのボイラー廻り、つまり給湯の「心臓部」とその周辺で頻繁に発生し、私たちも過去に数多くの現場を見てきました。





【現場の悲劇】見つけにくいピンホールが招く恐ろしい被害

ピンホールは非常に小さく、さらに目に見えない場所に隠れることが多いため、その発見は困難を極めます。そして、発見が遅れるほど、その被害は深刻化していきます。


「パイプスペースや露出部」ならまだしも…


幸運にも、ピンホールがパイプスペース内の露出配管や、目視で確認できる場所で発生した場合は、早期に発見・対応できる可能性があります。水滴や結露、カビの発生といったサインで気づけることもあります。


【最悪のケース】「ピット内がプールのようにお湯で満たされた」衝撃事例

しかし、ピンホールが地下の「ピット内」や床下、壁の中といった密閉された空間で発生した場合、その発見は非常に困難になります。漏れ出したお湯は行き場を失い、静かに、しかし確実に溜まり続けていきます。

私たちは過去に、「ピット内がプールのようにお湯で満たされていた」という衝撃的な現場に遭遇したことがあります。長期間にわたるピンホール漏水により、大量のお湯がピット内に溜まり、建物の基礎構造に深刻なダメージを与える寸前でした。このような状況では、緊急対応や大規模な復旧工事が必要となり、費用も莫大になります。


建物の構造体へのダメージと資産価値の低下

高温のお湯が建物の木材やコンクリートを常に湿らせることで、腐食やカビ、シロアリ発生のリスクが飛躍的に高まります。これにより、建物の強度が低下し、最終的には資産価値の大幅な下落を招きます。


高額な修繕費用と営業機会損失

広範囲に及ぶ復旧工事は、多額の費用と長期間の工事を伴います。特にホテルや老人ホームなどの施設では、営業停止や入居者の移動が必要となり、経済的な損失も計り知れません。




【早期発見の鍵】「もしかして?」と思ったら、プロにご相談を!

「うちの建物も古い銅管を使っている」「循環ポンプで給湯している」といった施設の関係者様は、特に以下のサインに注意してください。


水道料金・燃料代の急激な上昇

使用量に変化がないのに、検針票の金額が異常に高い場合は、どこかで継続的な漏水が起きている可能性が高いです。


壁や天井、床のシミ、湿り気、異臭

特にボイラー室周辺、パイプスペース付近、水回りの壁や床に、原因不明のシミや湿り気、カビ臭さを感じたら要注意です。


給湯器の頻繁なエラーや異常な作動音

給湯管に負荷がかかることで、給湯器にも不具合が生じることがあります。


地中や壁の奥からの微かな水の音

静かな時間帯に、配管が通っていると思われる場所から「チョロチョロ」といった微かな水の音が聞こえないか、耳を澄ましてみてください。




「見えないピンホール」を見つけ出すプロの技!北條設備工業所にお任せください

ピンホールは、その特性上、発見が非常に困難であり、専門的な知識と経験、そして最新の調査機器なしには特定できません。無理に自己判断で対応しようとせず、まずはプロにご相談ください。

私たち北條設備工業所は、長年の経験と最新の機器を駆使し、「水漏れを見つけるプロ」です。


音聴調査: 微細な漏水音をプロの耳と専用機器で聞き分けます。


トレーサーガス調査: 配管内に微量のガスを流し込み、漏水箇所から地上に噴出するガスを検知します。


相関式ロガー調査: 複数のセンサーで音の伝達時間を分析し、ピンポイントで漏水箇所を特定します。


電気式漏水調査: 建物の構造や状況に合わせて、最適な調査方法を組み合わせ、どんなに複雑な現場でも漏水箇所を特定します。


特にピット内の漏水など、見つけにくい場所での調査実績も豊富です。お客様の資産を守るため、最小限の工事で最大限の効果を発揮する修繕計画をご提案します。






早期発見・早期対応が、大切な資産と未来を守ります。

給湯管のピンホールは、あなたの知らないところで、大切な建物と資産を蝕む可能性があります。特に古い建物や循環給湯システムを持つ施設の関係者の皆様は、この見えない脅威に対し、常に意識を高めておくことが重要です。

「おかしいな」と感じたら、決して放置せず、できるだけ早く私たちプロにご相談ください。早期発見・早期対応こそが、被害を最小限に抑え、結果的に時間と費用を節約し、建物の資産価値を守る最善策です。

北條設備工業所は、これからも皆様の「見えない安心」と「大切な資産」を守るため、最高の技術と誠実な対応をお約束いたします!